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ANOUK Watch & Jewelry アンティーク・ヴィンテージのジュエリーと時計、その他趣味のブログです。

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How to use for Classic Timepieces~アンティーク時計の扱い方



初めて機械式時計を手にした方、特に女性はその扱い方に戸惑うこともあるのではないでしょうか。

小さく繊細な仕事で、しかもアンティーク品となると、最初はリューズをまわすのも壊してしまわないかと少し恐い気がします。もちろん丁寧に優しく扱うことは第一ですが、コツをつかめば毎日スムーズにアンティーク時計を楽しんでいただけます。


●機械式時計~手巻きと自動巻きについて

機械式時計は手巻きと自動巻きがあり、どちらも使う前にリューズでゼンマイを巻き上げてから使用します。手巻き時計は「ハンド・ワインディング」、自動巻き時計は「オートマティック」とも呼ばれます。
手巻きと自動巻きの違いは、内部のムーブメントにローターと呼ばれる部品です。自動巻きは時計本体が動く(時計をはめた腕が動く)たびにローターが回転し、それによってゼンマイの巻上げを行います。つまり、動かさなければ手巻きと同じく時計は止まってしまいます。すでに止まっている自動巻き時計を使用する前は、手巻きと同じくリューズの巻き上げが必要です。




●時計のリューズの巻き方

女性のアンティーク腕時計を巻くとき、まず左手で時計を保持し、リューズに右手の人差し指と親指を使用します。その状態で実際にリューズをまわしてみたとき、前方にまわしていくのが正しい巻く方向です。
静かな環境で時計に耳を近づけると、ゼンマイを巻きあげる「カチカチカチ」という小さな音が聞こえてきます。
巻上げは途中で止めず最後まで巻きあげましょう。初めての場合は巻き終わりがつかめずゼンマイを壊してしまうのではと心配になりますが、ゆっくり巻いていくと最後に少しリューズがはね戻るような抵抗があります。この時も、時計に耳を近づけてカチカチという音を聞きながら巻いていくと、巻き終わりは音が聞こえなくなりますのでわかりやすいかと思います。


●リューズを巻きあげる頻度

アンティーク時計はたいへんデリケートな商品で、現代の時計のように頻繁な使用に適応しておりません。あまり巻上げ回数が多いと(例えば一日に何度も巻きあげる等)、内部を傷めてしまうことがあります。できましたら毎日の使用は控えていただき、週に数回が適度な使用回数かと思います。使用する曜日(火曜と金曜など)を決めて、その日の朝に巻くのが良いでしょう。
動作時間は、女性用腕時計の場合、一回巻きあげると約18時間から36時間動いています。
時々、巻きあげたにもかかわらず、止まったまま動き出さない場合があります。そのような場合は故障を疑う前に、軽く時計本体を振ってみてください。それで動き出せば問題ない場合がほとんどです。


●時刻の合わせ方

時刻合わせは、リューズを一段引っ張りあげ、時計回り方向に針を回して時刻を合わせます。クロノグラフなどの複雑な機械を除き、反対側にも回せますが、できれば時計回り方向に回していくのが良いでしょう。
リューズを引っ張るときはリューズが抜けてしまう恐れがありますので、あまり強い力で引っ張らないように、優しく扱いましょう。
カレンダー付きの時計の場合は、リューズが二段引きとなり、主に一段目がカレンダー、二段目が時間の調整になっています。カレンダーを合わせるときは、まず時計を6時の位置に合わせてから、カレンダーを合わせます。その後、時計を正確な時刻に合わせ直します。カレンダーの日付が変わる時間の前後数時間にカレンダーを合わせようとすると負担がかかるので、必ず6時の位置でカレンダーを調整してください。


●機械式時計の日差について

一般に言う日差とは、腕時計のリューズを完全に巻き上げた後、平置きの状態で24時間の誤差を計測するものです。厳密には様々な角度から5姿勢測定し、一週間以上かけて記録されます。何日もかけるのは、日々の誤差にもばらつきが出る場合があるからです。
通常機械式の場合は、±30秒以内ならかなり精度が良く、程度の良い時計でしょう。アンティークやヴィンテージですと年代や状態によって3~5分以内を目安とします。
日差が出てしまうのは、使用状況や(気温・湿度、姿勢、巻上げ具合など)、地球の重力や部品同士の摩擦等が時計の動作に影響を与えるためです。重力に従って下に(地面に)向かって針が進んでいる時は早く、逆は遅くなります。また、ゼンマイは金属でできていますので気温に敏感に左右され、真夏や真冬など極端に寒暖の差が激しい場合は精度が落ちることがあります。

アンティークの機械式時計は、どうしてもある程度日差が出てしまいます。毎日時刻を合わせることを楽しめる、そんな方にオーナーとなっていただけますと幸いです。


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