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ANOUK Watch & Jewelry アンティーク・ヴィンテージのジュエリーと時計、その他趣味のブログです。

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名品・アンティークのTAVANNES(タバン)の時計(売切れ)

タバンというブランド名を聞いたことはあるでしょうか。かつて素晴らしい技術を持っていた世界的に有名なスイス発祥の時計ブランドです。

1891年、時計職人アンリ・フレデリック・サンドは、ジュラ山脈近くの小さなスイスの村、タバンヌにタバンヌウォッチ・カンパニー(タバン)を設立しました。アンリと織物商人であった彼のパートナーは、タバンをヨーロッパだけでなくアメリカ、カナダ、ロシア、日本など世界中で認められる一大時計ブランドに成長させました。

このころは工業化と鉄道システムの拡張により、世界的に標準化された時間が必要になりました。そこでイギリスが1884年にグリニッジ標準時にその時間を設定し、それとともに時計が一般的に普及し始め、タバンも信頼できる時計ブランドとして事業を拡大していきます。

その一貫した技術革新が認められ、TAVANNES WATCH Coは1910年にグランプリ・ド・ブリュッセルで金メダルを獲得しています。また1915年には軍用に支給するため、脆弱なクリスタルガラスの上に保護カバーを付けたショックプルーフモデルを開発し、タバンの時計は厳しい環境にも耐えうる技術を持つことが証明されました。
日本には明治時代に輸入されウォルサムとともにたいへん人気となった時計ブランドです。

タバンは特にファンの方が多い懐中時計のほかに、その時代の空気が反映されたレトロなフォルムのアンティーク、アールデコ時代の腕時計などは非常に美しく人気の高い時計です。

こちらはそのアールデコの時代に作られた、1930年代製のタバンのアンティーク腕時計です。女性用ですが、小さくかわいらしいながらもしっかりと存在感を感じさせ、またレトロなフォルムの中にも古びない普遍的なデザイン性があり、たいへんクオリティの高い仕上がりです。



  

ケースはプラチナ製で、ダイヤモンドが留められた非常に豪華な作りです。プラチナは加工が難しいため1900年以前はほとんど使われることがなかったのですが、20世紀に入り、加工技術の向上に伴い、変色の激しい銀に代わりプラチナが多用されるようになります。一時戦時下で統制を受けるも、1920年代に入り宝飾品市場が活況を呈すると、プラチナもそれまで以上に使用されるようになります。この時代の高級宝飾時計はプラチナが使用されることが多く、さらに贅を凝らしたダイヤモンドやサファイアをふんだんに使用したデザインが主流となっています。




裏面に小さな打ち傷がありますが、おおむね綺麗な状態です。




表面に傷は見られず、文字盤の状態が素晴らしいです。レール模様、アラビア数字ともにかすれや消えもありません。風防に傷も無くきれいな状態です。


  

ムーブメントは小さくとても繊細な手仕事です。80年以上たった今でもしっかりと時を刻んでいます。



プラチナ製を表す刻印(900PLAT)があります。


美しいアールデコ時代を感じられる一本です。
年月とともにデザインは移り変わっていきますが、アールデコ時代の時計はデザイン性の高さから、現代でも色あせないどころか、むしろ評価は高まっているようです。

※クラスプ部分の写真を追加いたしました。




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