忍者ブログ

ANOUK Watch & Jewelry アンティーク・ヴィンテージのジュエリーと時計、その他趣味のブログです。

RSS TWITTER RssTwitter

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

アンティークと歴史~なぜアンティークジュエリーはイギリスに多いのか

アンティークジュエリーが作られた時代=世界の文化史と歴史をもっと知れば、アンティークの世界はもっと楽しくなります。

アンティーク品は、一般に100年以上前に製造されたものを指します。100年前と言えば、第一次世界大戦やタイタニック号の沈没といった事件があったころです。
アンティークジュエリーの多くはイギリスにあり、その歴史と関係があります。

ほとんどのアンティークジュエリーは製造100年から200年以内のものです。1800年代から1900年代初頭は貴族に富が集中していた最後の時代で、裕福な貴族や富裕層により様々なジュエリーが作られました。

イギリスでは、産業革命により富を手中に収めた人々が、貴族と肩を並べようとヨーロッパ各地の職人を集め、貴族の持ち物に負けないほどの工芸品を作らせ、それを身につけることで自分たちの存在を誇示していました。

ヨーロッパの他の国を抑え、この時代、世界の覇権を握ったのはイギリスでした。18世紀半ばから19世紀にかけて起こった産業革命、蒸気機関車の発明、さらに多くの植民地による利益がイギリスに富を集中させます。

富のある場所へは人材の流入もおこります。イタリアやフランスをはじめ、ヨーロッパ中の職人がイギリスに集まり、貴族や産業革命で富をなした人々の求めに応じて最高のジュエリーを作り上げたのです。オーストラリアからは金のような大規模な天然資源、アフリカ・アジアの鉱山からはダイヤモンドやルビーといったジュエリー製作に欠かせない素材の多くも、植民地から本国イギリスへ次々に送られて行きました。このころの世界で最も質の良いジュエリーの多くがイギリスで作られています。

そのイギリスも第一次世界大戦により、その覇権がアメリカへと移っていき、それと同じくして富は一般庶民へと広がっていきます。

もう少し前の1700年代後半、パリ条約でイギリスがアメリカの独立を承認しました。アメリカはこの後、20世紀にかけて力を付けていき、その後衰退するイギリスに代わって世界に台頭する大国に成長します。アメリカが力を付けると同時に20世紀以降、特にアールデコのジュエリーはアメリカ製のものが多数を占めるようになるのです。



PR
Clear