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ANOUK Watch & Jewelry アンティーク・ヴィンテージのジュエリーと時計、その他趣味のブログです。

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アンティークエルジンの懐中時計(売切れ)

エルジンというブランド名は日本でもなじみのある方もおられると思いますが、かつてアメリカで最大の生産規模を誇った老舗時計メーカーです。特に、アンティークの懐中時計は素晴らしい一品が現在でも残っています。
エルジンの歴史は古く1864年にエルジンの前身であるNational Watch Companyが設立され、1867年に初のムーブメントであるB.W. Raymondを発表しました。このムーブメント名は社長でありシカゴ市長でもあったB.W. Raymond氏から取られています。

この時のムーブメントは18サイズの大きなもので、価格は117ドルと当時としてはたいへん高額でした。発売されたのはムーブメントのみでケースは一緒に付属していなかったので、顧客は宝石商や時計技工士にケースの作成を依頼し時計の形に作り上げなくてはなりませんでした。
エルジンはその高い品質から、時間に厳しい鉄道用のタイムピースとして使用されるようになり、今日まで素晴らしい安定した評価を得ています。
エルジンは1968年に時計製造を停止し会社が閉鎖されていますので、その歴史的価値や希少性により価格は年々上昇しています(現在ブランド名としてエルジンが残っていますが、他会社によるライセンス契約となっています)。Elgin National Watch Coの技術は、アンティーク品のなかでのみ見ることができる、たいへん貴重なものとなりつつあります。

こちらは薄いピンク色に金の縁取りのファンシーダイアルが、とてもエレガントで可愛らしいポケットウォッチです。
1929年製のアンティーク、アメリカの老舗時計メーカーであるエルジン(ELGIN)製。
ケースは懐中時計の醍醐味が味わえるフルハンターケース。サイズは6Sです。



ケース表面には美しい細かなエッチングが施されています。
ケースに傷は見受けられず、たいへん良い保存状態です。








ダイヤルは美しい桜色に金のパイヨンが焼きこまれた、とても上品なデザインのファンシーダイヤルです。くるっと巻いたデザインのアラビックインデックスが洒落た印象です。エルジンのマークが入っています。

リューズを押すと勢いよく蓋が開き、閉じるときもパチン!と音を立ててしっかり閉じます。
蓋内側に経年による点状のシミが見られます。



裏面です。細やかなエッチングが美しい模様を描いています。全く色あせない黄金色の輝きがあり上質で美しい仕上がりです。



文字盤の反対側の蓋を開けたところです。傷やシミはなくきれいな状態です。





ムーブメントはすべてオリジナルでエルジンの刻印が入っています。調子はたいへん良好です。



ケースはやや小ぶりで、女性の手にもしっかり収まるサイズです。
普段使いに、またコレクションの一つとしてもお勧めしたい一品です。

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アンティーク腕時計のハンターケース

ハンターケースは懐中時計だけではなく、あまり数は多くありませんが腕時計でも見かけます。
女性用のアンティークハンターケース腕時計の場合、見かけはブレスレットにしか見えないものもあり、実用より装飾的な意味合いが強く出ています。
オーダーメードの一点ものである場合も多くデザインは多様性に富み、ゴールド、ダイヤモンドをはじめとした宝石を多種使用したゴージャスなもの、中にはミュージアムクオリティの一品も少なくありません。コレクターにとっても初めて見るようなデザインが並びます。

こちらはオメガのハンターケースの腕時計で、1940年代製のアンティーク品です。非常にレアでこの時計と同じものを見かけたことがありませんので、おそらくですが一点物のオーダーメード品ではないかと思います。




トルコ石のはめられた上蓋を開きます。





全てのパーツがそれぞれ違うデザインでありながら、一つ一つ非常に凝った装飾を施されています。





14金で作られた美しい細工に、ブルートパーズ、エメラルド、タンザナイト、ヒスイ、メノウ、ラピスラズリなどの様々な石がはめ込まれた、エキゾチックな美しい時計です。





かつての上流階級の華やかな名残をとどめるアンティークハンターケースは、見ていて飽きることがない美しさです。一つ手元に置いてみる贅沢はいかがでしょうか。

※写真の時計は非売品です。

1923年創業のスイス老舗メーカー「ルシアン・ピカール(LUCIEN PICCARD)」

 
あまり知られていない隠れた名品と個人的に思うものに、アンティークのルシアン・ピカール(LUCIEN PICCARD)の時計があります。

スイスの老舗、ルシアン・ピカールは宝飾時計を得意としていて、特に真珠を使用したラグジュアリーウォッチが有名です。

写真は1950年代製造のルシアン・ピカールのアンティークウォッチです。



文字盤を取り囲むように天然パールがぐるっと配置され、その間隙を埋めるのは10石の濃いブルーをたたえたサファイアという贅沢さ。金具にはすべて14金が使用され、さらにブレスのパールの間にアクセントに使われる金のビーズまで、全て14金でできています。
まさに「貴族が持つべき時計」というような豪勢な趣です。



こちらの時計は文字盤にはマザー・オブ・パールが使われ、真珠への拘りが見られる作りです。虹色に光るマザー・オブ・パールは貝の内側の部分です。眺めているだけでも美しいですね。

アンティーク時計は、見ているだけでもうっとりと幸せで贅沢なひと時を与えてくれることが魅力です。また、二つと同じものがなく、手にしたその時計はあなただけの宝物となります。
現代の時計にはないその魅力をどうぞ手に取って感じてみてください。

※写真の時計は非売品です。


ジュエリーと時計における、アンティークとヴィンテージの年代について

 

アンティークとヴィンテージの年代について


アンティークとは今から100年以上前に造られたものを指して言われるのですが、日本ではそれ以降の品でもアンティークと呼ばれることがあります。

また、品物によってアンティークと呼ばれる年代も違っており、時計などは1940年代から60年代のものも、アンティーク品として取引されています。

時計の場合、腕時計が一般的に出回ったのが1930年代ごろからですので、厳密にアンティークの定義(100年以上前に製造)を当てはめると、現在取引されているほとんどの腕時計がアンティークではなくなってしまいます。そのため、時計に関しては一般にヴィンテージの年代のものでもアンティークの扱いをされています。

アンティークジュエリーは、ひとくくりにはアンティークと言っても、年代やそのデザインによって呼び名が分かれています。

例えば1837年から1900年代初頭にかけての年代をVictorianと呼び、この時代に製造された優美でロマンティックなデザインのものはヴィクトリアンジュエリーと呼ばれています。

コレクターの中にはヴィクトリアンジュエリーだけ等をコレクションされていたり、アールヌーボーに魅せられてしまう方もいます。
一口にアンティークといってもデザインは幅広く、各年代にその時代の空気を反映した秀悦なデザインがそろっています。

アンティークジュエリーに関してはアール・デコの時代の品までをアンティークとして扱うことが多くなっています。
この場合、1930年製造のアール・デコの品だと厳密にはアンティークとはいえなくなりますが、現在取引されている品のほとんどが200年以内の製造となっていること、アール・デコのデザイン的価値からアンティーク扱いとなっています。

ヴィンテージジュエリーは、特に1930年代から70年代のものを指して言われることが多いのですが、80年代を含む場合もあります。

ジュエリーにおけるアンティークとヴィンテージの線ひきは人や扱うものによってとても曖昧になっていますが、大まかに言うと海外では主に以下のような年代分けとなっており、当サイトでもこの年代分けで扱っています。


ジュエリーの年代分け

Antique

Georgian   1837-1717年

Victorian, Edwardian   1837-1910 年
Art Nouveau / Art Deco   1895-1935年

Vintage

Retro, Vintage   1930s-1980s


Modern

Modern   1990s以降



さらに詳しい年代分けと、その時代のジュエリーの特徴については、こちらのページにまとめましたので、アンティーク品を選ぶ際にご参考にされてください。



エステートジュエリーと各年代による分類について




エステートセールは欧米でよく行われているもので、故人となった資産家の家族や親族による自宅で行われる遺品販売です。


そこで販売される動産は格安であったり、時にはタダ同然である場合もあり、不動産屋、質屋や古物商だけではなく、一般人も多くの人が訪れます。

元の持ち主が以前に所有していたジュエリーは、現在の買い手がエステートセールでそれを取得しなかった場合でも、全てエステートジュエリーとして分類されます。

エステートセールでは良質な保存状態のジュエリーが見つかることも多く、今日出回っているアンティークやヴィンテージの女性のジュエリーのほとんどがエステートジュエリーです。

エステートジュエリーは、通常、それが製造された年代によってさらに細かく分類されています。
一般的な分類については、次回でご紹介します。




アンティークジュエリーのホールマーク

 

アンティークジュエリーに付いているホールマーク(刻印)は、そのアンティーク品が造られた年代、素材の品質、ジュエリーの産地を表しています。そのため、判別の際にはホールマークを調べることがそのアンティークの素性を知る手掛かりとなります。

モーニングジュエリーの場合は亡くなった方の命日が刻まれていることが多いため、さらに詳しく年代の特定ができます。

ホールマークが無いからと言ってそれがすぐに偽物であるとは限りませんが、鑑別において重要であることは確かです。

ホールマークが無い理由は、サイズ直しや修理の際に消失した、デザイン上打てなかった、最初から工房で打たれなかった(税金逃れのため)、摩耗した等の理由があります。
ホールマークが使用されたのは19世紀からですが、19世紀初期にはまだホールマークが打たれていないジュエリーが数多く存在します。

19世紀と20世紀において、イギリス、ベルギー、フランス、オーストリア、ロシアなどヨーロッパの多くの国がで独自のホールマークを持っていました。さらに、例えばイギリスでは、Birmingham、Chester、Londonなど各都市で違う種類のホールマークを使用し、各ジュエリーメーカーもホールマークを打つなど、複数のホールマークが打たれている場合が多く複雑になっています。

アンティークと歴史~なぜアンティークジュエリーはイギリスに多いのか

アンティークジュエリーが作られた時代=世界の文化史と歴史をもっと知れば、アンティークの世界はもっと楽しくなります。

アンティーク品は、一般に100年以上前に製造されたものを指します。100年前と言えば、第一次世界大戦やタイタニック号の沈没といった事件があったころです。
アンティークジュエリーの多くはイギリスにあり、その歴史と関係があります。

ほとんどのアンティークジュエリーは製造100年から200年以内のものです。1800年代から1900年代初頭は貴族に富が集中していた最後の時代で、裕福な貴族や富裕層により様々なジュエリーが作られました。

イギリスでは、産業革命により富を手中に収めた人々が、貴族と肩を並べようとヨーロッパ各地の職人を集め、貴族の持ち物に負けないほどの工芸品を作らせ、それを身につけることで自分たちの存在を誇示していました。

ヨーロッパの他の国を抑え、この時代、世界の覇権を握ったのはイギリスでした。18世紀半ばから19世紀にかけて起こった産業革命、蒸気機関車の発明、さらに多くの植民地による利益がイギリスに富を集中させます。

富のある場所へは人材の流入もおこります。イタリアやフランスをはじめ、ヨーロッパ中の職人がイギリスに集まり、貴族や産業革命で富をなした人々の求めに応じて最高のジュエリーを作り上げたのです。オーストラリアからは金のような大規模な天然資源、アフリカ・アジアの鉱山からはダイヤモンドやルビーといったジュエリー製作に欠かせない素材の多くも、植民地から本国イギリスへ次々に送られて行きました。このころの世界で最も質の良いジュエリーの多くがイギリスで作られています。

そのイギリスも第一次世界大戦により、その覇権がアメリカへと移っていき、それと同じくして富は一般庶民へと広がっていきます。

もう少し前の1700年代後半、パリ条約でイギリスがアメリカの独立を承認しました。アメリカはこの後、20世紀にかけて力を付けていき、その後衰退するイギリスに代わって世界に台頭する大国に成長します。アメリカが力を付けると同時に20世紀以降、特にアールデコのジュエリーはアメリカ製のものが多数を占めるようになるのです。



【映画】ミッドナイト・イン・パリ (2011)

映画紹介~ミッドナイト・イン・パリ (2011)
MIDNIGHT IN PARIS
監督ウディ・アレン

第84回アカデミー賞作品賞ノミネート作品。『アニー・ホール』『ハンナとその姉妹』などのウディ・アレン監督が、パリを舞台に撮り上げた幻想的なラブコメディー。(ヤフージャパン映画より)



ウディ・アレンの映画はどれもクスッと笑わせる中に、ウィットに富んだ皮肉が効いていて、私が最も好きな映画監督のうちの一人です。
落ち着いた秋の夜長に見る映画に迷ったら、是非このミッドナイト・イン・パリを手に取ってみてください。

この映画は作家の夢も捨て切れない一人の結婚を控えた男ギル(オーウェン・ウィルソン)が、夜のパリの街で、最もパリが美しく輝いていた時代へタイムスリップしてしまうお話です。

タイムスリップとはいえ、いわゆるSFとは違い、じっくり大人の教養を試される映画といってもいいかも知れません。

この映画に登場する、黄金時代のパリを生きる、そうそうたるアーティストや作家の面々。見ていて思わず、ギルと一緒にミーハーな気持ちになってしまいます。

彼らに触発されるように、徐々に今の自分から本来の自分の夢を取り戻すギルの心の変化。そしていつの時代も人々が感じる過去への郷愁。そういったものがウディ・アレンの手によって、ジャズ・マヌーシュの音楽とともに軽快に描かれます。

是非見ていただきたいのは、この1920年代パリのサロンの様子やファッションです。この時代の空気を現代の私たちの元へ少しでも運んでくれているアンティークに酔いしれることも、タイムスリップしたギルと同じ気持ちを共有しているのでしょう。


アンティーク懐中時計と着物のきこなし

アンティーク懐中時計が似合う着こなしといえば、やはり女性では和装ではないでしょうか。腕時計もシンプルで小さめのものでしたらもちろん着物にもあうかと思いますが、やはり懐中時計はそのノスタルジックな雰囲気と着物がよくマッチしています。

古くは江戸末期から大正時代まで、人々は懐中時計を使用していました。その頃は懐中時計は大変高価なものでしたので、上流家庭の一部の人しか手にすることはできませんでした。そのため、アンティーク懐中時計では現代にはない職人技と繊細な細工が見て取れます。

着物に合わせる場合は鎖の代わりに根付を付けた組み紐を付けます。帯の間に懐中時計を挟み込み、根付は帯の外に出しておきます。基本は自分からみて左側に時計を差し込んでおき、右手で取りだすようにします。和装に合わせる懐中時計用の紐、素敵な根付や房もいろいろと販売されています。

立ち止まった時、さりげなく帯から懐中時計を取り出し、時間を確認してしまう動作は、時間のせわしなさを感じる腕時計に比べ、ゆったりとして優雅なものがあります。オープンフェイスもクールで良いですが、ハンターケースでふたを開ける時、その瞬間だけ自分がタイムスリップしたようなロマンチックさを感じます。

そのほかにも、懐中時計は普段からバッグの中に忍ばせて、ちょっとしたときに出しても時刻を見る動作もシックです。「スマホで時刻確認」があふれている昨今だからこそ、そんなノスタルジックな動作がとても小粋でスタイリッシュにみえますね。

少しだけ人と違う、アンティークを使って自分なりのおしゃれを楽しんでみませんか?

ゴールドジュエリーのお手入れ方法

普段のお手入れ

普段のお手入れは以下を実践していればたいていの汚れは防げます。

・お化粧、香水、整髪料等を付けた後にアクセサリーを付けます。
・お風呂の際は外します。特に温泉や入浴剤は避けてください。
・はずした後はセーム皮や柔らかい布(メガネ拭きなど)で優しく表面を拭き取ります。
・隙間に入り込んだほこりなどは柔らかい刷毛(メイクブラシなど)で取ります。

こちらがセーム皮です。セーム皮とはシャミ革ともいい、鹿の皮を鱈油でなめしたもので、1000年以上前からデリケートな品の磨き布として使用されてきました。ジュエリーや楽器、時計、メガネ、洗車時などに使われています。


洗浄方法

大切なジュエリーの輝きを維持するために、定期的にあなたの宝石類をきれいにすることをお勧めします。月に一度程度が良いでしょう。
金やプラチナジュエリーをクリーニングする簡単な方法をご紹介します。

1)まず、貴金属の入る容器にぬるま湯を入れ、そこに台所用洗剤を数滴垂らし、ジュエリーを浸します。
2)その後、ソフトな毛先の古い歯ブラシ(子供用歯ブラシなど)を使って、全体を優しく擦り洗いします。
3)きれいなぬるま湯や水ですすぎます。シンクに流れ落ちないよう溜め水で行ってください。
4)乾いた柔らかい布で水分を拭き取り磨きます。

※こちらはゴールドとプラチナの洗浄方法です。
※ダイヤモンド、ルビー、サファイア以外の石が付いている場合は専用の洗浄液をご使用になるか、ジュエリーショップにご相談ください。
※あまり強く擦ると摩擦傷がつくことがあります。様子を見ながら裏面から始め、優しく行ってください。
※固形石鹸は残りかすが隙間に入り込んでしまう場合があるので、使用しないでください。
※手荒れが心配な方は手袋を使用してください。

ジュエリー専用の洗浄液や磨き布も販売されています。磨き布は研磨剤を染み込ませたもので、金、プラチナ用、シルバー用などに分かれて販売されています。研磨剤は用途により粒子の大きさが違ってきますので、傷を防ぐため必ず用途に合ったものをお使いください。


デリケートな宝石(真珠・エメラルド・オパール・ひすい・トルコ石・ラピスラズリ・サンゴ・マーカサイト・こはく・べっこう・カメオ・象牙・貝パール等)は、以下のような専用の洗浄液が便利です。

ジュエリーの保管方法

ジュエリーを身に着けていない場合は、ティッシュペーパーか、柔らかい布で一つづつ包み仕切りのある箱や袋の中や、別々のジュエリーケースなどに保管します。むき出しのまま一緒の袋や箱に入れてしまうと、ジュエリー同士がぶつかった際にお互いを傷つけてしまうリスクがあるため、必ず個別に保管してください。

柔らかい素材である金は、持続性と耐久性が弱く、おおよそ扱う場合は注意が必要です。傷やへこみがついた場合は、速やかに専門の宝石職人に修理を依頼してください。



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